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日常における『お買いもの』や『街乗り』での使い勝手の良さから、誰でも使いやすく高い人気を誇る小径サイズ(ミニベロ)の電動アシスト自転車。各メーカーより多くのラインナップがある中、ヤマハ『PAS CITY-C』、パナソニック『グリッター』、VOTANI『Q3』は電動アシスト自転車専門店であるモトベロ各店においても常に人気の3台です。

内装式の3段変速や、3つのモードを備えたアシスト設定など、街乗り向け仕様として共通の特徴を持った3モデルです。その中で、それぞれ独自の強みや特徴も存在しておりますので、モトベロ名古屋星が丘のスタッフが、この3モデルの違いについてより詳しく解説していきます。

【レビュー】人気電動ミニベロ3モデルを徹底比較

フレーム形状と跨ぎやすさ

まず見た目の違いが分かりやすい所が、フレーム形状とそれに由来する跨ぎやすさです。

CITY-C


特に日常使いする街乗り自転車にとって跨ぎやすさは重要なポイントであり、『CITY-C』は非常に跨ぎやすいU字型のフレーム形状を採用し、老若男女に嬉しい仕様です。

グリッター


一方のグリッターも十分跨ぎやすいデザインですが、他2モデルと比べるとやや位置が高く感じる設計となります。

Q3


『Q3』も跨ぎやすいU字型のフレームを採用。また、フレームの中にバッテリーが収まっておりデザイン性が高い点も見逃せません。跨ぎやすさという点においては、低床設計の『CITY-C』と『Q3』の方に軍配があがります。

初期装備

何もオプションを付けていないプレーンな状態でどんな装備がついているかは自転車によって様々です。

CITY-C


画像を見ていただいても分かる通り、『CITY-C』にはフロントバスケットがついていません。フロントバスケットがないと何かと不便することが多く、実際ご購入いただく際には追加でフロントバスケットを取り付ける方がほとんどです。

フロントバスケットが標準装備されていないモデルは『CITY-C』に限らず、最近は多くなっており、ご利用者の方の好みのバスケットをお選び頂けるようになっております。

またスタンドは、カジュアルな乗り方を意識した片足スタンドを標準装備しています。ハンドルロック機能も搭載しており、片足スタンドの状態でもハンドルが過剰に回らないのは嬉しいポイントです。

グリッター


『グリッター』はフロントバスケットを標準装備し、スタンドはお買い物などの際に安定感があり、使い勝手の良い両立スタンドを装着しています。標準装備のフロントバスケットは他ではあまり見られない横幅の狭いスリム設計で、駐輪場などで隣の自転車と干渉しづらいのも良いところ。ハンドルロック機能も搭載している為、大量のお買い物をした際でも安心です。

Q3


『Q3』も基本的に『CITY-C』と同様ですが、加えてフロントバスケットの土台にあたるフロントキャリアも搭載していません。その為、前カゴを取り付ける場合にはキャリアも同時に必要になりますが、車体構造上カゴがハンドルに連動せず、重いものを積んでもハンドルが重くならない利点があります。それもあってか、この3車種で唯一ハンドルロック機能は搭載していません。

スタンドは好みもある為、一概には言えませんが、日常使い用の自転車としては「前カゴと両立スタンド」は理想的な装備で、そういう意味ではグリッターは装備が充実していると言えます。

一方で、『CITY-C』や『Q3』の場合はカゴを選べるという利点があります。付けるカゴによって見た目の印象もガラッと変わるので、自分好みの自転車に仕上げるという楽しさがあります。

適正身長と乗車姿勢

メーカーが公表している適正身長の目安は『CITY-C』:140cm以上、『グリッター』:139cm以上と、この2モデルはほぼ同じと思って間違いありません。『Q3』は目安144cm以上と、他2モデルと比べ若干身長が必要になります。どれもコンパクトな自転車ですが、ハンドルバーの形状や近さに違いがあり、大きな差ではありませんが乗車姿勢にやや違いが出てきます。

CITY-C


『CITY-C』のハンドルバーはだいぶ真っすぐ(フラット)に近いのが特徴です。3車種の中で一番ハンドルが遠く、唯一グリップがハンドルの軸の向こう側にあります。きつくはありませんが、他2つと比べると若干前傾した乗車姿勢で、前述のサイドスタンドと合わせてよりカジュアルな印象です。

グリッター


『グリッター』は手前に引いた弓型のハンドル形状。3車種中もっともハンドルが近く、グリップがハンドル軸よりも体側に来る為、体が起きた楽な姿勢で乗車できます。前傾姿勢に不安がある方や、より楽な姿勢で乗りたい方にお勧めです。

Q3


『Q3』もグリッターと同じ弓なりのハンドル形状ですが、ハンドル軸から前への突き出しが大きい為、ハンドルの距離はCITY-Cとグリッターの中間程度。ハンドル形状的に乗車姿勢はグリッターに近く、肘を曲げた楽な姿勢で乗ることができます。

アシスト性能とフィーリング

アシストモードが3段階設定なのは3モデル共通ですが、各メーカー独自のモーターを使っている為、乗車した際のアシストのフィーリングも三者三様です。

CITY-C


『CITY-C』はヤマハ特有の穏やかな走り出しが特徴です。走り始めからグンと来るような感覚がなく、自分の踏み込みの強さに合わせて滑らかかつ細やかにアシスト力を調整してくれるので、普通の自転車に近い自然な感覚で乗ることができます。
また、「スマートパワーアシスト」という機能を搭載し、スマートモード(ノーマルモード)のままでも上り坂などでハイモード相当のパワーを出してくれるのも長所です。

グリッター


『グリッター』はパナソニックらしく走り出しから力強くアシストしてくれるのが特徴です。走行中は踏み込みの強さに応じてヤマハほどは大きく変化せず、常に一定以上のアシストをしてくれるアシスト自転車らしさが特徴です。

Q3


『Q3』は他2車種と違いモーターが前輪に搭載されているのが大きな特徴です。前輪モーターは、前輪に引っ張られる独特なアシスト感があり、登りの力強さはやや劣りますが、平地では非常にスムーズで快適。3段のアシストに加えて、状況に合わせて適切なアシストをしてくれるオートアシストモードを搭載しているのも特徴です。

高低差があまりない地域にお住まいの方は、どの自転車を選んでいただいても快適にご乗車いただけると思います。登坂力はモーターがセンターにあるヤマハやパナソニックの方が優れているので、坂の多い地域にお住まいの方は『CITY-C』や『グリッター』がオススメです。

乗り心地と安定感

乗り心地や安定感の面でもそれぞれのコンセプトの違いがよく表れています。それがよく表れているのがタイヤの太さと前後輪の軸間距離の違いです。タイヤの太さは、細いほど走りが軽やかになる一方で、太いほど乗り心地が良くなり安定感も増す傾向があります。前後輪の軸間距離は短いほどハンドリングがクイックに、長いほどどっしりと安定した乗り心地になり、10mm違うだけでもだいぶ違いが出ると言われています。

CITY-C


『CITY-C』のタイヤは20×1.75とこの手の自転車としては標準的なタイヤ幅。一方前後輪の軸間距離は実測約1020mmと、当店で取り扱いのある小径車としては若干短めです。とはいえハンドリングがクイックすぎるといったこともなく、軽やかな乗り心地と小回りの良さ、そして安定性を絶妙に両立させています。

グリッター


『グリッター』は一回り太い20×1.95のタイヤを履いており、前輪と後輪の間隔も1050mmと小径車としてはやや長い部類に入ります。実際に他2車種よりもどっしりとした安心感のある乗り心地で、同じ20インチの自転車ながらより安定性を重視しているのが分かります。

Q3


『Q3』はタイヤサイズ20×1.75、軸間距離の実測約1020mmとほぼ『CITY-C』と同様で、ハンドリングの軽さと安定感のバランスを取った仕様です。またこの3車種で唯一フロントフォークにサスペンションを搭載しており、段差に乗り上げた際の手への衝撃が緩和される為、快適性という面では一歩リードしています。

基本スペック比較

まとめ:どの車両がどんな人にお勧め?

CITY-C


『CITY-C』の魅力はその跨ぎやすいフレームデザインと、前カゴの選択によって自分好みの自転車にしやすいところです。太めの金属製のカゴを取り付ければモダンな印象になりますし、藤風のカゴを取り付ければナチュラルテイストな可愛い自転車に仕上がります。

お買い物カスタムもおすすめですが、片足スタンドが初期装備なのでそれを活かしたカジュアルな街乗りカスタムもおすすめです。
『CITY-C』オンラインショップでのご購入はこちら

グリッター


『グリッター』の魅力は、前カゴと両立スタンドにハンドルロックを完備しており、お買い物自転車として既に完成している点です。前カゴ+両立スタンドのお買いもの仕様で比較した際コストパフォーマンスが非常に良く、お買い物自転車をお求めの方におすすめの一台です。また走行時の安定性が高く、乗車姿勢も楽な為、自転車に乗るのが久しぶりな方や不安な方にもおすすめです。

『グリッター』オンラインショップでのご購入はこちら

Q3


『Q3』の良いところは何と言っても跨ぎやすさとお洒落さを両立したフレームデザインです。前カゴの選択で雰囲気を変えられるのは『CITY-C』と同じですが、フロントサスペンションに前輪モーター、前カゴがハンドルに連動しないなど、他2車種にない特徴を多く持っています。個性的な自転車をお探しの方や、お買い物はそこそこにカジュアルな街乗りメインの自転車をお探しの方におすすめ。

『VOTANI Q3』オンラインショップでのご購入はこちら

モトベロでは、日常使いをメインとしたモデルにおいて、今回ご紹介した3モデルを中心にご紹介しておりますが、他にもお客様それぞれのご要望をお伺いしながらおススメの1台をご提案しております。是非最寄りのモトベロ店舗へお越しください。

店舗情報

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