いよいよ春を迎え、マウンテンバイクなどの、アウトドアレジャーの季節がやってきました。
マウンテンバイクデビューをご検討中の方や、e-MTBにご興味のある方は、雑誌やカタログ、関連動画などで「ハードテール」や「フルサス」というワードを目にしたことがあるかもしれません。
今回は神奈川のトレイルで、ハードテールのe-MTB「BESV TRS2 XC」とフルサスのe-MTB「YAMAHA YPJ-MT Pro」を乗り比べたスタッフによる、それぞれの特徴をご紹介致します。
今シーズンのMTBデビューに、直ぐに役立てて頂ける内容となっておりますので、ぜひご一読下さい。
Contents
「ハードテイル」「フルサス」とは?
「マウンテンバイク」と聞いて、どちらの形が思い浮かぶでしょうか?
一見して、あまり違いがないように感じますが、左のモデルは「ハードテイル」、右は「フルサス(フルサスペンション)」といった部類に分かれます。
それぞれ、どのような特徴があるのでしょうか。
ハードテール
ハードテールとは、フロントホイールにのみサスペンションが付く構造のマウンテンバイクです。
サスペンションとは、ホイールを支える、空気やバネを利用した衝撃吸収構造の事で、これにより悪路でも快適に走行することが可能となります。
ハードテールはフルサスと比較して、構造がシンプルなので、重量が軽く、価格もリーズナブルな車両が多いのが特徴です。
林道・登山道の様な、「トレイル」と呼ばれる山道を走る目的や、ペダルを漕ぐ力が逃げずに、しっかりと推進力となりやすいため、登り基調のサイクリングにも適しています。
その走行性能の高さから、最近では街乗りをメインにしているユーザーも多くいます。
フルサス(フルサスペンション)
フルサスとはフロントとリヤ両方にサスペンションが付く構造のマウンテンバイクです。
ハードテールと比較して構造が複雑なため、価格が高く、メンテナンスも難しくなりますが、それに見合った乗り心地の快適性や、安全性が特徴で、乗車テクニックを自転車が補ってくれるためより難易度の高いコースでのライディングを安全に楽しむことができます。
クロスカントリーやダウンヒルと呼ばれる、スピードの出る専用コースライディングでは、フルサスの本領が発揮されます。
乗車レビュー
BESV「TRS2 XC」(ハードテール)
BESV「TRS2 XC」はハードテールのe-MTBです。
車重は20.8kg(Sサイズ)、モーターはSHIMANO STEPS E8080を搭載しています。
今回選んだルートは、序盤にかなり勾配のある、きつい坂を上ります。
しかしここは、アシストのおかげで驚くほど余裕に登れます。
パワフルなシマノ製モーターがしっかりと支えて、助けてくれます。
「TRS2 XC」のフロントサスペンションは、伸び縮みする、ストローク量が最大130mmと、沈み込みすぎるという事が無いため、今回のような緩やかなトレイルや、登り下りの入り混じった、クロスカントリーコースに向いており、不安定な未舗装路でも難なく走り、上りきることが可能です。
また、ハンドル幅は広すぎずコンパクト(約680mm)なため、速度の出しづらい幅の狭い山道では、コントロールしやすく、ハンドリングも安定します。
「TRS2 XC」のような、ハードテールならではのシンプルな構造は、自転車のコントロールがしやすいため、今回走った緩やかなトレイルと大変相性が良く楽しめました。
YAMAHA「YPJ-MT Pro」(フルサス)
続いては、YAMAHA「YPJ-MT Pro」、こちらはフルサスのe-MTBです。
様々なジャンルの電動アシスト自転車を展開するYAMAHAのなかでも、マウンテンバイクに特化した、最小・最軽量ドライブユニット「PW-X2」を搭載した話題の車種です。
フロントサスペンションのストローク量は最大160mmと、大きな起伏があっても十分に対応出来るため、「TRS2 XC」と比較して、より安定感のある乗り心地が特徴です。
木の根が露出していたり、雨で土が深くえぐられている凹凸の激しいルートでも、サスペンションがしっかりと衝撃を吸収してくれるため、「TRS2 XC」では乗車して下ることのできなかった箇所でも「YPJ-MT Pro」では進むことが出来ました。
また、幅が790mmあるハンドルバーは、しっかりと地面に力をかけ続けることができるため、階段のように断続的に衝撃が突き上げる下り坂でも、安定した操作性が印象的でした。
また、こちらの車種に搭載されている、手元のレバー操作で、瞬時にサドルの高さを調整できる「ドロッパーシートポスト」のおかげで、変化の激しい路面状況へ即対応でき、ストレスフリーなライディングが出来ました。
「ドロッパーシートポスト」はカスタムにて追加できるケースもありますので、車種やグレードを問わず、山を走られるのであれば、ぜひ搭載することをおすすめします。
e-MTBのメリット
e-MTBは、特に上り斜面で最高のパフォーマンスを魅せてくれます。
今回のルートでは、20cm程の段差が続く箇所も、ペダルバイクでは到底きつい斜度の坂も、圧倒的なアシストパワーで上り切ることができました。
「TRS2 XC(ハードテール)」は走行時の安定したハンドリングと、車体の軽さを、「YPJ-MT Pro(フルサス)」は不安定な悪路を、気にもせず走れる楽しさを味わうことができました。
これからMTBデビュー、トレイルライドをご検討の方は、e-MTBを使って、ぜひ新たな体験してみてはいかがでしょうか。
気になる方はぜひ、モトベロ各店にご相談ください。
みなさまのご来店お待ちしております。
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